紙の本を捨てる
本を捨てるというのは、考えられないことだった。
けれど、kindleを手にしたこと、引っ越しをすること
などが重なり今回思い切って、処分した。
処分の方法は、以前記事に書いているように、
ブックオフの宅本便
や
バイキング(BUY王)
などの買取サービスを利用した。
燃えてしまうのは、避けたかった。
読み終わったら燃やすのは、
オノ・ヨーコの『グレープフルーツジュース』だけでよい。
捨てられなかった本たち
全てを処分するつもりだったが、
捨てられなかった本がある。
それは、どれも今まで読んできた本のなかでも飛びぬけて大切な小説たち。
その一部がこちら。
今回は、そんな人生ベスト小説を紹介していく。
町田康『告白』
受賞歴
第41回(2005年) 谷崎潤一郎賞受賞
内容紹介
人はなぜ人を殺すのか――河内音頭のスタンダードナンバーで実際に起きた大量殺人事件<河内十人斬り>をモチーフに、永遠のテーマに迫る渾身の長編小説。殺人者の声なき声を聴け! –このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
古井由吉『杳子・妻隠(つまごみ) 』
商品の説明
「杳子は深い谷底に一人で座っていた。」神経を病む女子大生 〈杳子) との、山中での異様な出会いに始まる、孤独で斬新な愛の世界……。現代の青春を浮き彫りにする芥川賞受賞作『杳子』。都会に住まう若い夫婦の日常の周辺にひろがる深淵を巧緻な筆に描く『妻隠』。卓抜な感性と濃密な筆致で生の深い感覚に分け入り、現代文学の新地平を切り拓いた著者の代表作二編を収録する。
石牟礼道子『苦海浄土』
内容(「BOOK」データベースより)
工場廃水の水銀が引き起こした文明の病・水俣病。この地に育った著者は、患者とその家族の苦しみを自らのものとして、壮絶かつ清冽な記録を綴った。本作は、世に出て三十数年を経たいまなお、極限状況にあっても輝きを失わない人間の尊厳を訴えてやまない。末永く読み継がれるべき“いのちの文学”の新装版。
深沢七郎『楢山節考』
内容(「BOOK」データベースより)
お姥捨てるか裏山へ、裏じゃ蟹でも這って来る。雪の楢山へ欣然と死に赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背板に乗せて捨てにゆく。残酷であってもそれは貧しい部落の掟なのだ―因習に閉ざされた棄老伝説を、近代的な小説にまで昇華させた『楢山節考』。ほかに『月のアペニン山』『東京のプリンスたち』『白鳥の死』の3編を収める。
小島信夫『アメリカン・スクール』
受賞歴
第32回(昭和29年度下半期) 芥川賞受賞
内容紹介
アメリカン・スクールの見学に訪れた日本人英語教師たちの不条理で滑稽な体験を通して、終戦後の日米関係を鋭利に諷刺する、芥川賞受賞の表題作のほか、若き兵士の揺れ動く心情を鮮烈に抉り取った文壇デビュー作「小銃」や、ユーモアと不安が共存する執拗なドタバタ劇「汽車の中」など全八編を収録。一見無造作な文体から底知れぬ闇を感じさせる、特異な魅力を放つ鬼才の初期作品集。
多和田葉子『犬婿入り』
受賞歴
第108回(平成4年度下半期) 芥川賞受賞
内容紹介
多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」の話をしていたら本当に〈犬男〉の太郎さんが押しかけてきて奇妙な2人の生活が始まった。都市の中に隠された民話的世界を新しい視点でとらえた芥川賞受賞の表題作と「ペルソナ」の2編を収録。(講談社文庫)
笙野頼子『笙野頼子三冠小説集』
内容(「BOOK」データベースより)
純文学の守護神にして永遠の「新人」、笙野頼子。デビュー後暗黒の十年を経て、立て続けに受けた三つの栄光―野間文芸新人賞受賞作「なにもしてない」、三島由紀夫賞受賞作「二百回忌」、芥川賞受賞作「タイムスリップ・コンビナート」を一挙収録。いまだ破られざるその「記録」を超え、限りなく変容する作家の栄光の軌跡。
まとめ
好みを抜きにしても、どの小説も日本文学に欠かせない作品ばかり。
小説好きなら何度も読み返したくなる作品ばかりである。
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