文学 知識

アンリ・ベルクソン『笑い』を読んでみた。ベルクソンとは? 彼が考えた「笑い」とは何か。

投稿日:2017年7月25日 更新日:





アンリ・ベルクソンとは?

アンリ=ルイ・ベルクソン(Henri-Louis Bergson、1859年10月18日 – 1941年1月4日)

フランスの哲学者。パリ出身。

『時間と自由』や『物質と記憶』などが有名。




『時間と自由』や『物質と記憶』などが有名。

『時間と自由』

時間と自由 (岩波文庫)

時間と自由 (岩波文庫)

  • 作者:ベルクソン
  • 出版社:岩波書店
  • 発売日: 2001-05-16

『物質と記憶』

物質と記憶 (岩波文庫)

物質と記憶 (岩波文庫)

  • 作者:ベルクソン
  • 出版社:岩波書店
  • 発売日: 2015-09-17

内容(「BOOK」データベースより)

「純粋知覚から記憶へと移行することで、われわれは決定的な仕方で物質を離れ、精神へと向かう」―本書において著者は、観念論・実在論をともに極論としてしりぞけ、事物でもなく表象でもない、中間的なものとして「イマージュ」という概念を提唱する。そして、精神と物質との交差点として、記憶・想起の検証へと向かう。デカルト以来の近代哲学最大のテーマ「心身問題」に、失語症研究など当時最先端の科学的知見を動員しながら、緻密な論証で新しい“二元論”を展開する。今日、心脳問題への関心の中で、その重要性がいっそう、高まる主著。

ベルクソンが与えた影響

彼が与えた影響は幅広く、

ハイデガー、サルトル、ドゥルーズ、

レヴィナス、メルロ=ポンティ、西田幾多郎といった哲学者や、

政治哲学者のジョルジュ・ソレル

作家のプルーストなどに及んでいる。



『笑い』

笑い (古典新訳文庫)

笑い (古典新訳文庫)

  • 作者:ベルクソン
  • 出版社:光文社
  • 発売日: 2016-06-09

 

内容(「BOOK」データベースより)

古来多くの哲学者が人間を「笑うことを心得ている動物」と定義した。フランスの哲学者ベルクソンは、この人間特有の「笑う」という現象とそれを喚起する「おかしみ」の構造とを、古典喜劇に素材を求めて分析し、その社会的意味を解明する。生を純粋持続ととらえる著者の立場が貫かれた一種の古典喜劇論でもある。

ベルクソンの考えた「笑い」とは?

ベルクソンの定義はこうだ。

たえず動いている我々の身体や動作が、ちょっとした「こわばり(硬直性)」を見せる時、それが「おかしなもの」に感じられる。

他にもこんなテーゼがある。

習慣、癖、反復、惰性、形式、類型、常識、等はいずれも自由な精神の働きを妨げ、それがもたらす「ちぐはぐ」な感じが「笑い」を生む。

ベルクソンの哲学の核には、

「生の飛躍(エラン・ヴィタール)」

という言葉がある。

生命を感じることを重んじていたのだ。

この本で彼が遺したかったメッセージは、

笑っている状態=生の飛躍

笑わない状態=生の硬直

だということだ。

笑いのない状態(生の硬直化)を否定し、

「笑い」によって是正していく。

笑う者も笑われる者も、ともすれば陥りがちな生の硬直化を反省する契機が「笑い」なのである。

そしてベルクソンは、喜劇の意義もそこに見出していく。



-文学, 知識
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

集中力散漫の改善に!【読書と音楽】本に集中できるおすすめCD

読書と音楽 どういった環境で読書をしていますか? 読書に集中できる環境、できない環境があると思います。 そんなわけで今回は、読書に集中できるCDを紹介します。 ①『自律神経にやさしい音楽』 自律神経に …

【小説家志望者必見】5大文学新人賞について(傾向・おすすめ受賞作も紹介)

小説家になるために 小説家になるには色々な方法がある。 ・作品を出版社に売り込む(⇒あしらわれて終わる) ・ネットで小説を公開する(⇒無料公開のデメリットが大きい) ・自費出版(⇒お金が掛かる。売れに …

発想力を強くするためには?『思考のレッスン』から学ぶ発想の原点。著:竹内薫&茂木健一郎

『思考のレッスン』著:竹内薫&茂木健一郎 思考のレッスン 発想の原点はどこにあるのか (講談社+α文庫) posted with ヨメレバ 竹内 薫,茂木 健一郎 講談社 2016-08-19 Ama …

落語ブーム到来!? 町田康に学ぶ「落語」と「小説」の関係とは? 文章にリズムを生むためには。

今、落語ブームが到来していることをご存知でしょうか。 雲田はるこ『昭和元禄落語心中』が、 若い世代を含め人気を博し、 全世代から落語が見直されているのです。   落語と小説は深く結びついてい …

ショウペンハウエル『読書について』から本当の「本の読み方」を学ぶ。

『読書について』ショウペンハウエル 読書について 他二篇 (岩波文庫) posted with ヨメレバ ショウペンハウエル 岩波書店 1983-07 Amazon Kindle 楽天ブックス 表紙に …