ロックンロールの創始者の一人
チャック・ベリーが18日、
アメリカ・ミズーリ州の自宅で亡くなった。
享年90歳。
ロックンロールを生み出した彼。
1955年のデビューから現在に至るまで、
「ロック」と名の付く類の音楽は、
全て彼の「子どもたち」だと言うことができる。
そして、例えば、
ビートルズやローリングストーンズなど、
またその後のロックの「親」となるアーティストにも
多大な影響を与えてきた。
(チャックベリーを追悼する意味を込めて、
ローリングストーンズのギタリストであるロンウッドがtwitterに、
あのチャックベリー独特のイントロを弾いている動画を投稿している。)
デビューからいままで、
自分が生み出したものから、
ずっと、
様々な形に枝分かれしていく「ロック」の様子を、
自分の目で見て、耳で聴いてきた彼。
どんな気持ちでこの世を去ったのだろうか。
彼は最後の最後までロックンロールをつくり続けた。
2017年に38年ぶりの
スタジオアルバム『Chuck』を
リリースすると発表されたのは、記憶に新しい。
彼の音楽のルーツは、当然ブルースだ。
黒人音楽のブルースを、
チャックベリーがロックンロールに変えた。
そしてエルビスプレスリーなど白人に渡る。
そこからビートルズやローリングストーンズが出てくるが、
彼らは逆に、ブルースに戻ったりもする。
それはもちろん黒人音楽に対する敬意とともに。
ロックンロールの創始者であるチャックベリーは、
人種差別を撤廃したと言っても過言ではない。
そうしたロックンロールの変遷の仕方は、
音楽だけでなく様々な文化に受け継がれていかなければならない。
ロックンロールの歴史を学ぶことは必須である。
南武成
『Paint it Rock マンガで読むロックの歴史 (ロックのルーツがまるごとわかる!)』