談志の『五貫裁き』を聴いた。
立川談志は落語を、
人間の業の肯定とした。
『現代落語論』を執筆し、
若くして現代落語の第一人者となった彼。
『現代落語論』
トップに登りつめた家元は、
舐め終わらない飴玉を、袋にもどしてまたあとで舐める
というほどの「もったいない嫌い」。
吝嗇とは違う人間味がそこにはある。
『五貫裁き』での名言
「人は三者に交われ」について、
人ってのは学問がないといけねえ。あってもそれを活かす知恵がなきゃいけねえ。二つあってもいざっていうときにな、先立つものがないってぇと思うままにならない。
業と共に生きた彼の言葉は、
他のどんな落語家よりもストレートに突き刺さる。
いくら銭があったって人間てのは一辺に一トンの飯は食えねえ。いくら広いうちに住んだって百畳の座敷に一人で寝らんねえんだ。
他にも談志には数々の名言がある。
そんな彼の言葉をあつめた本を紹介する。
『立川談志が遺した名言・格言・罵詈雑言』
内容(「BOOK」データベースより)
“状況判断ができない人間を莫迦という”。人と生き方の本質をあぶり出す87のメッセージ。談志だけが語りうる鋭い人間論の数々。
談志の言葉は力を与えてくれる。