オススメ品 文学

詩って何だろう? おすすめ詩の入門書・茨木のり子『詩のこころを読む』 (岩波ジュニア新書)

投稿日:2018年1月22日 更新日:





詩ってなに?

文学好きなら、詩の魅力にはまり込んだ経験があるだろう。

しかし、「良い詩」というものにはなかなか出会えない。

そもそも良い詩と悪い詩の区別が難しい。

詩の魅力は理解しようとすればするほどわからなくなる。

詩には詩の味わい方がある。

それを知ることで、より深く詩の世界を楽しむことができる。


本・書籍ランキングへ

 

 茨木のり子『詩のこころを読む』 (岩波ジュニア新書)

内容(「BOOK」データベースより)

いい詩には、人の心を解き放ってくれる力があります。また、生きとし生けるものへのいとおしみの感情をやさしく誘いだしてもくれます。この本では、長いあいだ詩を書き、多くの詩を読んできた著者が、心を豊かにしつづけている詩の中から、忘れがたい数々を選びだし、その魅力を情熱をこめて語ります。

 

今回おすすめするのはこの本。

岩波ジュニア新書の一冊だ。

この「岩波ジュニア新書」、

ジュニアと名がつくため、子ども向けの書籍だと思われることがあるが、とんでもない。

大人こそ楽しめる本がたくさんあるのだ。

 

おすすめの岩波ジュニア新書はこちらで紹介しています。

 

著者・茨木のり子

著者自身が詩人である。

それも戦後最大の女流詩人と呼ばれる「詩」の第一人者。





テーマ別に詩が紹介される

誕生、成長、恋、苦難、死など、

人生のすべてを網羅したようなテーマごとに詩が紹介されていく。

自身がたくさんの詩をつくり、たくさんの詩を読んできた。

そう語る彼女が選んだ詩の数々。

「私を幾重にも豊かにしつづけてくれた詩よ、出てこい!」

と呪文をかけたとき、まっさきに浮かび上がってきた詩たちであるという。

そしてその並び順は、

誕生から死まで、偶然にもそうした人生のスタートからゴールまでを繋ぐ順番になったという。

 

いわば、それぞれのテーマごとに、

最上級の詩を詩人の「検証」つきで楽しめる詩のアンソロジーなのだ。

 

ひとつひとつ丁寧に説明されているため、

きっとあなたの人生を豊かにしてくれる詩にたくさん出会えるはずだ。









-オススメ品, 文学

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

遠藤周作『友を偲ぶ』、三島由紀夫の「政治の芸術家」からICANのノーベル賞受賞と現代政治を考える。

核関連のノーベル平和賞 核関連のノーベル平和賞は1962年のアメリカのライナス・ポーリングから始まり、これまでに多くの受賞歴がある。 今回のICANを含め、その殆どが理念や訴えを評価されての受賞だが、 …

中原中也はイケメンか 大岡昇平『中原中也』

  中原中也と聞くと、 どのような姿を思い浮かべますか。 暗いハットの下に光を帯びたモノメニアックな目。 スーツ姿で寝癖の付いた髪。 幼年時代の尖った耳。 おそらくこの3つのうちどれかであろ …

発想力を強くするためには?『思考のレッスン』から学ぶ発想の原点。著:竹内薫&茂木健一郎

『思考のレッスン』著:竹内薫&茂木健一郎 思考のレッスン 発想の原点はどこにあるのか (講談社+α文庫) posted with ヨメレバ 竹内 薫,茂木 健一郎 講談社 2016-08-19 Ama …

中野信子『脳内麻薬』から自分の「気持ちよさ」をコントロールする技術を学ぶ。ドーパミンとの付き合い方。

中野信子とは? なかの のぶこ(1975年 – )は日本の脳科学者(医学博士)・評論家。 東京都出身。東日本国際大学特任教授。 最近では、テレビ出演でも有名。 『脳内麻薬』幻冬舎新書 脳内 …

『現代世界の十大小説』池澤夏樹 いま読むべき世界文学10選

池澤夏樹とは? 池澤 夏樹(いけざわ なつき、1945年7月7日 – )は、 日本の小説家、詩人。翻訳、書評も手がける。日本芸術院会員。 文明や日本についての考察を基調にした小説や随筆を発 …