驚愕のニュースが飛び込んできた
2017年12月9日、毎日新聞から驚きのニュースが届いた。
群馬県警の警官が、ドラッグストアのトイレに銃を置き忘れた
というのだ。
結果からして、客が気づき回収されたため大事には至らなかったが、
このニュースを目にしたとき、
ある小説を思い出さずにはいられなかった。
『銃』中村文則
その小説は、中村文則の『銃』。
同じ思いを抱いた人も多いのではないだろうか。
内容(「BOOK」データベースより)
雨が降りしきる河原で大学生の西川が出会った動かなくなっていた男、その傍らに落ちていた黒い物体。圧倒的な美しさと存在感を持つ「銃」に魅せられた彼はやがて、「私はいつか拳銃を撃つ」という確信を持つようになるのだが…。TVで流れる事件のニュース、突然の刑事の訪問―次第に追いつめられて行く中、西川が下した決断とは?新潮新人賞を受賞した衝撃のデビュー作。単行本未収録小説「火」を併録。
突然、銃に出会ってしまう。
見つける場所は違うが、
一つ間違えたら、この小説が現実となりかねなかった。
『教団X』
『銃』で新人賞を受賞してからというもの、
飛ぶ鳥を落とす勢いで文学界を席巻しつづける中村文則。
近年では、『教団X』が大ヒットしたことが記憶に新しい。
内容(「BOOK」データベースより)
突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、光とは何か。著者の最長にして最高傑作。
『R帝国』
内容紹介
舞台は近未来の島国・R帝国。ある日、矢崎はR帝国が隣国と戦争を始めたことを知る。
だが、何かがおかしい。
国家を支配する絶対的な存在″党″と、謎の組織「L」。
やがて世界は、思わぬ方向へと暴走していく――。
世界の真実を炙り出す驚愕の物語。
『教団X』の衝撃、再び! 全体主義の恐怖を描いた傑作。
又吉直樹も愛読する中村文則の小説は、
いつでも時代の少し先を行く。
今回のニュースで、その先見の明が証明された。