オススメ品 ニュース 小説 文学 知識

蓮實重彦『伯爵夫人』で三島由紀夫賞を受賞。蓮實重彦の必読本『小説から遠く離れて』。

投稿日:




蓮實重彦

蓮實 重彥(はすみ しげひこ、1936年(昭和11年)4月29日 – )は、

東京府生まれのフランス文学者(パリ大学博士)、映画評論家、文芸評論家、編集者、小説家。

第26代東京大学総長、同大学名誉教授。

 

『伯爵夫人』

 

内容紹介

【第29回三島由紀夫賞受賞作】

エロス×戦争×サスペンス 世界の均衡を揺るがす文学的事件!

帝大入試を間近に控えた二朗は、謎めいた伯爵夫人に誘われ、性の昂ぶりを憶えていく。

そこに容赦なく挑発を重ねる、従妹の蓬子や和製ルイーズ・ブルックスら魅力的な女たち。

しかし背後には、開戦の足音が迫りつつあるらしい――。

蠱惑的な文章に乗せられ、いつしか読者は未知のエクスタシーへ。

著者22年ぶりとなる衝撃の長編小説。



町田康によると『伯爵夫人』は

「蓮實重彦の『伯爵夫人』を読むと、その隅々まで配慮の行き届いた文章に感心も得心もし、他の人はともかくも、自分はほとんどノリと気合だけで書いているのではないかと思ってしまう。さほどに文章にも、そしてまた構成にも、こうした時代設定にした場合に必ず生じ、読者に脳内での修正を求めることになるはずの瑕疵や違和感がひとつもなく、全体の印象としてはなにか、イヤーな気配が漂って楽しい感じがまったくないのだけれども、別に楽しくなくてはならないという法はないのだから、これは優れた小説であるとせざるを得ない。」

三島由紀夫賞・受賞時の記者会見が問題に

町田康が受賞作を発表。

その後の受賞記者会見で、蓮實重彦は、

「まったく喜んではおりません。はた迷惑な話だと思っております」

と受賞の感想を述べた。

また、報道陣からの質問には

「馬鹿な質問はやめていただけますか」と切り返すなど、

会見場は異例の重苦しい雰囲気に包まれた。

youtubeに記者会見の映像がある。

蓮見重彦ならではの受け答えは、痛快ですらある。

『小説から遠く離れて』

そんな蓮見重彦が小説について書いた本がある。

 

内容(「BOOK」データベースより)

村上春樹、井上ひさし、丸谷才一、村上龍、大江健三郎、中上健次などの代表作に説話論的な還元を施しつつ、本書自らが限りなく「小説的」たらんとする画期的な長篇評論。

現代日本文学の第一人者たちの小説を様々な面から評論する。

この本を読めば、その小説家たちの共通点を知ることができる。

小説家志望者必読の書である。



-オススメ品, ニュース, 小説, 文学, 知識
-, ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

【Kindle UnlimitedとPrime Readingの違い】実際にキンドルアンリミテッドを利用してみて感じたこと。オススメ本も紹介。

本・書籍ランキングへ Prime ReadingとKindle Unlimitedの違い Prime Reading(プライムリーディング) 以前このブログでも紹介したPrime Reading。 ア …

直木賞の「直木」とは?芥川龍之介に比べて軽視されている大衆文学の代表作家。その人生に迫る。

芥川賞と直木賞 誰もが知る二大文学賞の 芥川賞と直木賞。 芥川賞は芥川龍之介。 では、直木賞は? 文学好きなら知っていると思うが、 意外と知られていない。 直木賞の正式名称は、 「直木三十五賞」 そう …

DELL Inspiron 11 3000のレビュー。小説やブログの執筆に必要なアイテム(PCやアプリ、辞書など)紹介。

小説やブログを書く準備 小説やブログなど、執筆をする際に、 これだけは用意しておきたいというものがある。 今回は私が愛用しているアイテムを紹介する。 ①パソコン まずは、なんといってもパソコンだ。 パ …

【おすすめ世界文学】カート・ヴォネガット小説5選

カート・ヴォネガットとは? Kurt Vonnegut(1922年11月11日 – 2007年4月11日) アメリカの小説家、エッセイスト、劇作家。 1976年の作品『スラップスティック』 …

仕事もプライベートもこれで充実。思考法を簡単に学べる『世界一やさしい「思考法」の本 「考える2人」の物語』

思考法 人は誰でも思考する。 しかしどう思考するか、 その方法を知ることで、思考の質は格段と良くなる。 「その方法」を学問的に扱ったのが「思考法」だ。 思考法を学べば、 無駄に考える時間と手間を省くこ …