文学 知識

井上ひさし『ふふふ』から学ぶ、「どこでもドア」を手に入れる方法。

投稿日:2017年3月11日 更新日:




直木賞作家として知られる井上ひさし

彼の著作を多く読めば読むほど、
その非凡な才能と博識に驚かされる。
いったいその才能と知識はどこからもたらされたのであろうか。
今日読んだ本にそのヒントが隠されている
ように思えてならない。
『ふふふ』というエッセイ本である。


一話が大体2ページに収められたこの本は、
読めば読むほど、彼の「経験」を疑似体験することができる。
よく、
閃きや知識は、
 
移動距離と比例する
と言われる。
彼はあらゆる場所に出向いている。
ここで、間違ってはならないのは、
あらゆる場所に行くには、
足を使う
ということでは「ない」。
もちろん百聞は一見に如かずという通り、
実際に足を運び自らの目で見ることも重要だ。
しかし彼は、
あらゆる本を読むことで、
それを「体験」している。
本は人間に体験をもたらす。
それはまた、
本は人間に移動をもたらす
ということでもある。
本を読むということは、
「どこでもドア」を手に入れることなのかもしれない。
そしてこの本に限らず、
エッセイは書き手が体験したことが書いてある。
つまり、
その書き手が本から「体験」したことを、
さらに読者は体験できるのだ。
体験が体験を生む。
そんなことを様々な種類の「笑い」とともに
考えさせてくれる本であった。






-文学, 知識

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

都甲幸治と町田康が、夏目漱石『吾輩は猫である』を語った対談から、夏目文学を考察する。

夏目漱石『吾輩は猫である』 吾輩は猫である (新潮文庫) posted with ヨメレバ 夏目 漱石 新潮社 2003-06 売り上げランキング : 8340 Amazon Kindle 楽天ブック …

キャンドルナイトは人に地球にやさしい夏至の風物詩。2017年「100万人のキャンドルナイト」情報満載!

そもそもキャンドルナイトってなに? キャンドルナイトは、 「無駄な電気を使わずに、キャンドルの灯だけで過ごす」というスローライフ運動の一つです。 日本ではまだ新しい風物詩としての印象が強いかもしれませ …

Amazon媒体で本を読む。KindleとFire HD8を徹底比較。どちらが読書に優れているか?

Amazonで電子書籍を読む アマゾンの電子書籍リーダーとして名高いKindle(キンドル)。 それとほとんど形状のかわらないタブレット端末Fire HD。 多くの人が、どちらを買うべきか悩むという。 …

ショウペンハウエル『読書について』から本当の「本の読み方」を学ぶ。

『読書について』ショウペンハウエル 読書について 他二篇 (岩波文庫) posted with ヨメレバ ショウペンハウエル 岩波書店 1983-07 Amazon Kindle 楽天ブックス 表紙に …

旅行に持っていきたい小説5選。これさえあれば、旅が一層面白くなる。

旅行に必要なもの 旅行に行く際、重たい荷物は持っていきたくない。 しかし、旅の途中に暇になることは避けたい。 そんな人にとって、小説は、膨大な楽しみを提供してくれながら、 軽量である点で重宝される。 …