アンリ・ベルクソンとは?
アンリ=ルイ・ベルクソン(Henri-Louis Bergson、1859年10月18日 – 1941年1月4日)
フランスの哲学者。パリ出身。
『時間と自由』や『物質と記憶』などが有名。
『時間と自由』や『物質と記憶』などが有名。
『時間と自由』
『物質と記憶』
内容(「BOOK」データベースより)
「純粋知覚から記憶へと移行することで、われわれは決定的な仕方で物質を離れ、精神へと向かう」―本書において著者は、観念論・実在論をともに極論としてしりぞけ、事物でもなく表象でもない、中間的なものとして「イマージュ」という概念を提唱する。そして、精神と物質との交差点として、記憶・想起の検証へと向かう。デカルト以来の近代哲学最大のテーマ「心身問題」に、失語症研究など当時最先端の科学的知見を動員しながら、緻密な論証で新しい“二元論”を展開する。今日、心脳問題への関心の中で、その重要性がいっそう、高まる主著。
ベルクソンが与えた影響
彼が与えた影響は幅広く、
ハイデガー、サルトル、ドゥルーズ、
レヴィナス、メルロ=ポンティ、西田幾多郎といった哲学者や、
政治哲学者のジョルジュ・ソレル、
作家のプルーストなどに及んでいる。
『笑い』
内容(「BOOK」データベースより)
古来多くの哲学者が人間を「笑うことを心得ている動物」と定義した。フランスの哲学者ベルクソンは、この人間特有の「笑う」という現象とそれを喚起する「おかしみ」の構造とを、古典喜劇に素材を求めて分析し、その社会的意味を解明する。生を純粋持続ととらえる著者の立場が貫かれた一種の古典喜劇論でもある。
ベルクソンの考えた「笑い」とは?
ベルクソンの定義はこうだ。
たえず動いている我々の身体や動作が、ちょっとした「こわばり(硬直性)」を見せる時、それが「おかしなもの」に感じられる。
他にもこんなテーゼがある。
習慣、癖、反復、惰性、形式、類型、常識、等はいずれも自由な精神の働きを妨げ、それがもたらす「ちぐはぐ」な感じが「笑い」を生む。
ベルクソンの哲学の核には、
「生の飛躍(エラン・ヴィタール)」
という言葉がある。
生命を感じることを重んじていたのだ。
この本で彼が遺したかったメッセージは、
笑っている状態=生の飛躍
笑わない状態=生の硬直
だということだ。
笑いのない状態(生の硬直化)を否定し、
「笑い」によって是正していく。
笑う者も笑われる者も、ともすれば陥りがちな生の硬直化を反省する契機が「笑い」なのである。
そしてベルクソンは、喜劇の意義もそこに見出していく。