オススメ品 小説 文学

小説理論とは? 小説観を語るミラン・クンデラ『小説の技法』から学べ!小説家志望者へオススメの良書。

投稿日:




ミラン・クンデラとは?

ミラン・クンデラ(Milan Kundera、1929年4月1日 – )は、チェコ生まれのフランスの作家。
ブルノ生まれ。プラハの音楽芸術大学 (AMU) 卒業。1963年発表の短編集『微笑を誘う愛の物語』で本格的な創作活動に入る。1967年に発表した共産党体制下の閉塞した生活を描いた長編小説『冗談』でチェコスロバキアを代表する作家となり、当時進行していた非スターリン化の中で言論・表現の自由を求めるなど、政治にも積極的にかかわるようになった。

代表作

『存在の耐えられない軽さ』

存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)

存在の耐えられない軽さ (集英社文庫)

  • 作者:ミラン クンデラ
  • 出版社:集英社
  • 発売日: 1998-11

内容(「BOOK」データベースより)

本書はチェコ出身の現代ヨーロッパ最大の作家ミラン・クンデラが、パリ亡命時代に発表、たちまち全世界を興奮の渦に巻き込んだ、衝撃的傑作。「プラハの春」とその凋落の時代を背景に、ドン・ファンで優秀な外科医トマーシュと田舎娘テレザ、奔放な画家サビナが辿る、愛の悲劇―。たった一回限りの人生の、かぎりない軽さは、本当に耐えがたいのだろうか?甘美にして哀切。究極の恋愛小説。

20世紀の最高傑作恋愛小説とも言われています。

 

そんなミラン・クンデラが小説の書き方について書いた本がある。

『小説の技法』

小説の技法 (岩波文庫)

小説の技法 (岩波文庫)

  • 作者:ミラン・クンデラ
  • 出版社:岩波書店
  • 発売日: 2016-05-18

内容(「BOOK」データベースより)

セルバンテス、カフカ、プルーストなど、誰もが知っている名著名作の作者たちとその作品に言及しながら、さらには自らの創作の源泉を語りつつ、「小説とは何か」「小説はどうあるべきか」を論じるクンデラ独自の小説論。実存の発見・実存の探求としての小説の可能性を問う、知的刺激に満ちた文学入門でもある。

小説家志望者必見の本、『小説の技法』。その理由。

私は、この本を、「小説理論なんてどうでもいい!」と

思っている方にこそ読んでもらいたい。

なぜなら、ミラン・クンデラ自身も、本の冒頭においてこう書いている。

私は理論の世界とは無縁の人間だ

では、そんな理論と距離を置いていた作家が、なぜ『小説の技法』という本を書いたのだろうか。

この本は、

「実作者の考察」

「暗黙のうちになんらかの小説史観、小説とはなにであるかという考えを持っている」

「私が語らせたのは、みずからの小説に内在するその小説観である」

であるとミラン・クンデラは言う。

つまりこれはあくまでも、一世界的小説家の考察の記録なのである。

だからこそ、「理論なんて」という方こそが共感することが多い良書なのだ。

とくに、「小説の技法」/「構成の技法」の部では、対談形式となっているため、

非常にわかりやすく、その経験的な技法を知ることができます。

小説家志望の方、必読の書です。

小説の技法 (岩波文庫)

小説の技法 (岩波文庫)

  • 作者:ミラン・クンデラ
  • 出版社:岩波書店
  • 発売日: 2016-05-18







-オススメ品, 小説, 文学
-, ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

転職を考えたらまず読むべき本・中越 裕史『天職がわかる心理学』『好きなことが天職になる心理学 』を紹介。

転職・天職の前に 一つの会社で働きづつけるということが、日本人の美徳であったが、 現在では、転職が当たり前になっている。 転職する理由は様々だろう。 しかし、できれば自分に合った会社で働きたいと思うの …

第43回 川端康成文学賞受賞!『文字渦』円城塔の必読小説5選。

第43回 川端康成文学賞 川端康成文学賞に、円城塔さんの『文字渦』(「新潮」5月号)が選ばれた。 贈呈式は6月23日ホテルオークラ東京で行われる。 川端康成賞とは? 作家の川端康成を記念して作られた文 …

発想力を強くするためには?『思考のレッスン』から学ぶ発想の原点。著:竹内薫&茂木健一郎

『思考のレッスン』著:竹内薫&茂木健一郎 思考のレッスン 発想の原点はどこにあるのか (講談社+α文庫) posted with ヨメレバ 竹内 薫,茂木 健一郎 講談社 2016-08-19 Ama …

『こころの処方箋』河合隼雄の著作、名言から、生きる秘策を学ぶ。

河合隼雄『こころの処方箋』 河合隼雄とは? ●1928年、兵庫県生まれ。 ●京都大学数学科卒業後、スイスの「ユング研究所」に留学。 ●京大名誉教授。 ●「国際日本文化研究センター」所長。 ●日本におけ …

電車通勤・通学にオススメな、さくっと読める短編小説案内

電車と本 電車で通勤・通学している間、なにをしていますか? 一昔前まで、電車での時間つぶしの王道は「読書」であった。 しかし最近電車に乗ると、 スマホでニュースを読んでいたり、ゲームをしていたり、と …