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第43回 川端康成文学賞受賞!『文字渦』円城塔の必読小説5選。

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第43回 川端康成文学賞

川端康成文学賞に、円城塔さんの『文字渦』(「新潮」5月号)が選ばれた。

贈呈式は6月23日ホテルオークラ東京で行われる。

川端康成賞とは?

作家の川端康成を記念して作られた文学賞。川端康成のノーベル文学賞賞金を基金とする公益財団法人川端康成記念会が主催している。本賞は、前年度の最も完成度の高い短篇小説に贈られる。

円城塔とは?

SFや前衛文学などの意匠が混在する作風が特徴の小説家。

独特の論理展開、奇妙な理論を真面目に突き詰める文章が魅力。

ペンネームは、複雑系の研究者である金子邦彦の書いた短編小説「進物史観」に登場する物語生成プログラムの一つ「円城塔李久」に由来する。

影響を受けた作家は、安部公房。




そんな円城塔の、おすすめ小説5選!

 

受賞作を中心にオススメな小説を紹介します。

 

『オブ・ザ・ベースボール』

 内容紹介

円城塔氏のデビュー作。ほぼ一年に一度、控えめに見ても百人を下ることのない人間が空から降ってくる町、ファウルズ。単調で退屈な、この小さな町に流れ着き、ユニフォームとバットを身につけ、落ちて来る人を「打ち返す」レスキューチームの一員になった男の物語。奇想天外にして自由自在な文学空間。表題作は文學界新人賞受賞。

 

『烏有此譚』

灰に埋め尽くされ、僕は穴になってしまった―目眩がするような観念の戯れ、そして世界観―。不条理文学のさらに先を行く、純文学。野間文芸賞受賞作。

 

『これはペンです』

内容(「BOOK」データベースより)

叔父は文字だ。文字通り。文章自動生成プログラムの開発で莫大な富を得たらしい叔父から、大学生の姪に次々届く不思議な手紙。それは肉筆だけでなく、文字を刻んだ磁石やタイプボール、DNA配列として現れた―。言葉とメッセージの根源に迫る表題作と、脳内の巨大仮想都市に人生を封じこめた父の肖像「良い夜を持っている」。科学と奇想、思想と情感が織りなす魅惑の物語。

 

『Self-Reference ENGINE』

内容(「BOOK」データベースより)

彼女のこめかみには弾丸が埋まっていて、我が家に伝わる箱は、どこかの方向に毎年一度だけ倒される。老教授の最終講義は鯰文書の謎を解き明かし、床下からは大量のフロイトが出現する。そして小さく白い可憐な靴下は異形の巨大石像へと挑みかかり、僕らは反乱を起こした時間のなか、あてのない冒険へと歩みを進める―軽々とジャンルを越境し続ける著者による驚異のデビュー作。

 

『道化師の蝶』

内容(「BOOK」データベースより)

無活用ラテン語で書かれた小説『猫の下で読むに限る』で道化師と名指された実業家のエイブラムス氏。その作者である友幸友幸は、エイブラムス氏の潤沢な資金と人員を投入した追跡をよそに転居を繰り返し、現地の言葉で書かれた原稿を残してゆく。幾重にも織り上げられた言語をめぐる物語。芥川賞受賞作。

受賞作『文字渦』

新潮6月号にて正式発表。

受賞の言葉/選評/受賞作全文が掲載されている。

ちなみに、

古井由吉と又吉直樹の対談も掲載されていて、必読である。




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