中野信子とは?
なかの のぶこ(1975年 – )は日本の脳科学者(医学博士)・評論家。
東京都出身。東日本国際大学特任教授。
最近では、テレビ出演でも有名。
『脳内麻薬』幻冬舎新書
本の帯にはこうある。
あなたは「気持ちよさ」について何も知らない
内容(「BOOK」データベースより)
セックス、ギャンブル、アルコール、オンラインゲーム―人間はなぜ、これらをやめることができないのか。それは中脳から放出される“脳内麻薬”ドーパミンが「快感」を司る脳の各部位を巧みに刺激しているからである。コカインや覚醒剤はこの脳内回路「報酬系」を誤動作させて過剰な快楽を与え、依存症を招くものだ。だがこのドーパミンは他人に褒められたり、難易度の高い目標を達成するなど、「真っ当な喜び」を感じる時にも大量に放出されている。なぜ人間の脳はこんなしくみになっているのか。話題の美人脳科学者が人体の深遠なる謎に迫る。
気持ちよさとは?
ニュースで問題になっている麻薬。
それは脳内回路「報酬系」を誤動作させて過剰な快楽を与え、依存症を招く。
しかしながら、人には、そんなことをしなくても、
「報酬系」をちゃんと作動させることができる。
それが「脳内麻薬」だ。
快楽をもたらすドーパミンは、日常のあらゆることころで放出されている。
例えば、
人に褒められた時。
目標を達成した時。
などなど…。
それだのに、なぜ麻薬に走る人が後を絶たないのであろうか。
それは、きっと、自分の脳の使い方を知らないからである。
この本を読めば、脳を、自分をどう喜ばせていけるのかが分かる。
それでは、ドーパミンをもたらすための欲求について紹介する。
「マズローの欲求段階説」(自己実現理論)
アメリカの心理学者マズローは、人の欲求を五段階で説明した。
①生理的欲求
生命維持のための動物レベルの欲求。睡眠や食事、排泄など。
②安全の欲求
身体や経済の安定。
③所属と愛の欲求
会社などでの所属、恋愛の「愛されている」という感覚。
④承認の欲求
所属する集団から尊重される欲求。
⑤自己実現の欲求
①~④を満たし、自分の理想になる欲求。
報酬系を動かすために
上に紹介した欲求を満たすのは、難しいかもしれない。
とくに後半の欲求は、現代人の悩みの種となっていることも少なくない。
しかし、ここで間違ってはならないのは、
欲求を得る過程でも報酬系が働いている、ということである。
なんでもいい。自分に課題を与え、それに向かって進めば、
その課題が達成されることはなくても、
ひとは「気持ちよさ」を感じることが出来る。
小さくてもいい。何か目標を持つことが、人生を楽しくする秘訣なのではないか。
目標のない人生は悲しい。虚しい。
どんなことでもいいから、目標を持ってみよう。
この本を読むと、そんなことを考えさせられる。
そして、「脳内麻薬」といかに付き合っていくべきか、
を様々な事例から知ることができる。