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澁澤龍彦のオススメ本。三島由紀夫が激賞した幻の書『快楽主義の哲学』について。サド裁判とは?

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澁澤龍彦とは?

澁澤 龍彥(しぶさわ たつひこ、本名、龍雄(たつお)

1928年(昭和3年)5月8日 – 1987年(昭和62年)8月5日)。

日本の小説家、フランス文学者、評論家。

別名のペンネームに澁川龍兒、蘭京太郎、Tasso S.などがある。

晩年の号に呑珠庵、無聲道人がある。旧字を新字に直す慣例のある出版界でも珍しく、いまだに名前の漢字全てが旧字体のまま出版されているが、澁澤自身は生前自らの名前が「竜」の字で代用されるのを嫌っており、「私は署名をするときにも、竜彦などとは間違っても書かない。(略)これはタツではなくて、尻尾の生えたカメみたいではないか」(『記憶の遠近法』所収「ドラゴン雑感」)と記している。

サド裁判

1961年、猥褻(わいせつ)文書販売および同所持の容疑で、現代思潮社社長石井恭二と共に在宅起訴され、以後9年間に渡りいわゆる「悪徳の栄え事件」の被告人となった。

埴谷雄高・遠藤周作・白井健三郎が特別弁護人、大岡昇平・吉本隆明・大江健三郎・奥野健男・栗田勇・森本和夫などが弁護側証人となった。

澁澤はこの裁判について「勝敗は問題にせず、一つのお祭り騒ぎとして、なるべくおもしろくやる」との方針を立てていたため最初から真剣に争う気がなく、「寝坊した」と称して裁判に遅刻したことまであったため、弁護側から怒りを買うことがあった。

1962年に東京地裁で無罪判決が出たが検事控訴で、東京高裁から最高裁まで争った末に1969年に澁澤側の有罪が確定し、7万円の罰金刑を受けた。

このとき澁澤はマスコミ取材に対し「たった7万円、人を馬鹿にしてますよ。3年くらいは(懲役刑を)食うと思っていたんだ」「7万円くらいだったら、何回だってまた出しますよ」と語った。

マルキ・ド・サド『悪徳の栄え』訳:澁澤龍彦

 

内容(「BOOK」データベースより)

美徳を信じたがゆえに悲惨な運命にみまわれ不幸な人生を送るジュスティーヌの物語と対をなす、姉ジュリエットの物語。妹とは逆に、悪の哲学を信じ、残虐非道のかぎりを尽しながら、さまざまな悪の遍歴をかさね、不可思議な出来事に遭遇するジュリエットの波爛万丈の人生を物語るこの長大な作品は、サドの代表作として知られ、サドの思想が最も鮮明に表現された傑作として知られる。

この「サド」という名は、言わずと知れた「サディズム」の語源。

つまりSMの「S」の由来である。



澁澤龍彦のおすすめ本

澁澤龍彦には多くの著作がある。

そのどれもが、彼の膨大な知識を垣間見ることができ、

その博覧強記に驚かされる。

かの三島由紀夫をも魅了した澁澤龍彦。

三島は澁澤についてこう語った。

「この人がいなかったら、日本はどんなに淋しい国になるだろう。」

天才にしか成しえない文章の数々は、今もなお多くの人々に読み継がれている。

そんな彼の本のなかでもオススメなものを紹介する。

『快楽主義の哲学』

内容(「BOOK」データベースより)

人生に目的などありはしない―すべてはここから始まる。曖昧な幸福に期待をつないで自分を騙すべからず。求むべきは、今、この一瞬の確かな快楽のみ。流行を追わず、一匹狼も辞さず、世間の誤解も恐れず、精神の貴族たれ。人並みの凡庸でなく孤高の異端たれ。時を隔ててますます新しい渋沢龍彦の煽動的人生論。

三島由紀夫が激賞した、幻の書。

彼の人生論が人類の歴史とともに語られていく。

冒頭でいきなりこう断言する。

「人生に目的なんかない」

澁澤の手にかかれば「幸福」や「快楽」が違った視点で見えてくる。

すなわち、

「幸福」は外から与えられることがあっても、
「快楽」は外から与えられることがないのだ、と。
「快楽」は自らの手でつかみ取るしかないのだ。







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