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電車通勤・通学にオススメな、さくっと読める短編小説案内

投稿日:2017年5月3日 更新日:



電車と本

電車で通勤・通学している間、なにをしていますか?

一昔前まで、電車での時間つぶしの王道は「読書」であった。

しかし最近電車に乗ると、

スマホでニュースを読んでいたり、ゲームをしていたり、と

そうしたいろんな時間の使い方が増えたせいか、

「読書」をしている人が少なくなった。

本好きとしては、少し悲しい。

だからこそ今回は、電車で読むのにオススメな短編小説を紹介する。

『最後の喫煙者』筒井康隆

内容(「BOOK」データベースより)

ドタバタとは手足がケイレンし、血液が逆流し、脳が耳からこぼれるほど笑ってしまう芸術表現のことである。健康ファシズムが暴走し、喫煙者が国家的弾圧を受けるようになっても、おれは喫い続ける。地上最後のスモーカーとなった小説家の闘い「最後の喫煙者」。究極のエロ・グロ・ナンセンスが炸裂するスプラッター・コメディ「問題外科」。ツツイ中毒必至の自選爆笑傑作集第一弾。

こみ上げる笑いに堪えなくてはならないが、通勤・通学が楽しくなること間違いなし!

 

『嵐のピクニック』本谷由希子

内容(「BOOK」データベースより)

優しいピアノ教師が見せた一瞬の狂気を描く「アウトサイド」、ボディビルにのめりこむ主婦の隠された想い(「哀しみのウェイトトレーニー」)、カーテンの膨らみから広がる妄想(「私は名前で呼んでる」)、動物園の猿たちが起こす奇跡をユーモラスに綴る「マゴッチギャオの夜、いつも通り」、読んだ女性すべてが大爆笑&大共感の「Q&A」、大衆の面前で起こった悲劇の一幕「亡霊病」…などなど、めくるめく奇想ワールドが怒涛のように展開する、著者初にして超傑作短篇集。

大江健三郎賞受賞作。奇想天外な想像力を刺激させられる一冊。

 

 

『大江健三郎自選短編』大江健三郎

内容(「BOOK」データベースより)

「奇妙な仕事」「飼育」「セヴンティーン」「「雨の木」を聴く女たち」など、デビュー作から中期の連作を経て後期まで、全二三篇を収録。作家自選のベスト版短篇集であると同時に、全収録作品に加筆修訂がほどこされた最終定本。ノーベル賞作家・大江健三郎のエッセンス。

贅沢過ぎる一冊。日本文学の短編はこれを読まずして語れない。

『サキ短編集』サキ

内容(「BOOK」データベースより)

ビルマで生れ、幼時に母と死別して故国イギリスの厳格な伯母の手で育てられたサキ。豊かな海外旅行の経験をもとにして、ユーモアとウィットの糖衣の下に、人の心を凍らせるような諷刺を隠した彼の作品は、ブラックユーモアと呼ぶにふさわしい後味を残して、読者の心に焼きつく。『開いた窓』や『おせっかい』など、日本のSFやホラー作品にも多大な影響をあたえた代表的短編21編。

奇妙な魅力を持つサキの短編集。電車のなかで不思議な世界に迷い込め。

 

『カフカ短編集』フランツ・カフカ

内容(「BOOK」データベースより)

実存主義、ユダヤ教、精神分析、―。カフカ(1883‐1924)は様々な視点から論じられてきた。だが、意味を求めて解釈を急ぐ前に作品そのものに目を戻してみよう。難解とされるカフカの文学は何よりもまず、たぐい稀な想像力が生んだ読んで楽しい「現代のお伽噺」なのだ。語りの面白さを十二分にひきだした訳文でおくる短篇集。20篇を収録。

カフカ初心者にもオススメな一冊。長編はもちろん短編にこそ彼の魅力が詰まっています。

 

『論理と感性は相反しない』山崎ナオコ―ラ

内容(「BOOK」データベースより)

神田川歩美と真野秀雄は、つき合い始めた頃にときどきケンカした。真野の論理と、神田川の感性は、ぶつかり合いながらも共生の道を探っていくが…(表題作)。男と女、宇宙、音楽と文学、伊勢物語…それぞれの登場人物がオーバーラップして展開していく十四編。意欲に満ちた、著者初の書下ろし小説集。

短編と短編が繋がっているようないないような、いや、やっぱり繋がっている。








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