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【酒と小説】お酒を片手に読むべき、おすすめ本

投稿日:2017年4月29日 更新日:





飲酒読書

読書は飲酒していても罪にならない。

たとえそれが、ドライブの話でも、仕事の話でも、

酒を飲みながらにして、物語に入っていける。

自分自身をどのような状態にして、本と向き合うか。

これは殆ど実験であった。

①泥酔する

②読む

③シラフの時の読書と比べる

私がしたことは、これだけだ。堕落的でしかないのかもしれない。

しかし、ここに、断言できることがある。

世のなかには数多くの、酔って読むべき小説があるのだ、と。

今回は、そんな実験から私が確証をもっておすすめする、

酒とともに読むべき小説を紹介していく。

『今夜、すべてのバーで』中島らも

内容紹介

薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。甘酸っぱく、すがすがしい香りがひろがり、それを一口ふくむと、口の中で冷たい玉がはじけるような……。アルコールにとりつかれた男・小島容(いるる)が往き来する、幻覚の世界と妙に覚めた日常そして周囲の個性的な人々を描いた傑作長篇小説。吉川英治文学新人賞受賞作。

ちょっぴり危険かもしれない。けれど呑まずにはいられない。

『やし酒飲み』エイモス・チュツオーラ

内容(「BOOK」データベースより)

「わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった」―。やし酒を飲むことしか能のない男が、死んだ自分専属のやし酒造りの名人を呼び戻すため「死者の町」へと旅に出る。旅路で出会う、頭ガイ骨だけの紳士、幻の人質、親指から生まれ出た強力の子…。神話的想像力が豊かに息づく、アフリカ文学の最高傑作。作者自身による略歴(管啓次郎訳)を付す。

世界文学で「酒」といったらこれ。それもアフリカ文学。読書が奇妙な経験になること間違いなし。

 

『いねむり先生』伊集院静

内容(「BOOK」データベースより)

最愛の妻である女優と死別し、ボクは酒とギャンブルに溺れる日々にあった。そんな折、友人のKさんが、初めて人を逢わせたいと言った。とてもチャーミングな人で、ギャンブルの神様として有名な作家、色川武大(阿佐田哲也)その人だった。先生に誘われ、旅打ちに一緒に出かけるようになる。先生の不思議な温もりに包まれるうち、絶望の淵から抜け出す糸口を見出していく。自伝的長編小説の最高峰。

酒好きの男たち。いねむり先生とはギャンブルの神様・色川武大のこと。

 

『クワイエットルームにようこそ』松尾スズキ

内容(「BOOK」データベースより)

恋人との大喧嘩の果て、薬の過剰摂取で精神病院の閉鎖病棟に担ぎ込まれた明日香。そこで拒食・過食・虚言・自傷など、事情を抱えた患者やナースと出会う。普通と特別、正常と異常…境界線をさ迷う明日香がたどり着いた場所はどこか?悲しくて笑うしかない、絶望から再生への14日間を描いた、第134回芥川賞候補作。

堕落のなかにある愛を感じられる傑作。絶望にはまることなかれ。

 

『一千一秒物語』稲垣足穂

内容(「BOOK」データベースより)

少年愛、数学、天体、ヒコーキ、妖怪…近代日本文学の陰湿な体質を拒否し、星の硬質な煌きに似たニヒリスティックな幻想イメージによって、新しい文学空間を構築する“二十一世紀のダンディ”イナガキ・タルホのコスモロジー。表題作のほか『黄漠奇聞』『チョコレット』『天体嗜好症』『星を売る店』『弥勒』『彼等』『美のはかなさ』『A感覚とV感覚』の全9編を収録する。

タルホにしか書けない世界に酔いながら浸る。新しい光が見えてくる。

 

『酔郷譚』倉橋由美子

 

内容(「BOOK」データベースより)

慧君がかたむける魔酒の向こうに夢幻と幽玄の世界が官能的に交叉する―『よもつひらさか往還』と『酔郷譚』を合本し、孤高の文学者・倉橋由美子が亡くなる直前まで執筆していた珠玉の連作綺譚シリーズを全作収録した初の完全版。

この幻想的な世界。ストーリーの流れとともに酒もすすむ。








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